関西弁の女子高生、男爵家に転生し、とある勇者と共に過ごす

第一話 ここ、どこなん?

 目を覚ますとそこは草原だった。その草原にある丘の上に私は倒れていた。体は痛くないが、気持ち軽めな気がする。

 取り敢えず立ち上がってみる。するといつの間に用意していたのか、目の前に白い椅子と机、パラソルが設置されていた。

 さらに机の上にはクッキーとティーセットが置いてあり、片方の椅子には女性が座っていた。

 私はもう片方の椅子にほぼ無意識で腰掛け、相手の顔を見た。それは美しく、整っており綺麗だったが、どこか冷たく、人間味をまるで感じられないような顔だった。

 そこで私は声をかけみることにした。

「あの、すみません。どちら様でしょうか?」

すると女性は口を開いた。

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「私は女神です。あなたがこれから過ごすことになる世界を管理するものです。質問があればお応えしますよ?もちろんできる範囲ですが。」

そう女神は答え、微笑んでいる。私はいろいろ質問してみることにした。

これは夢。やから適当に話合わせとこ。そしたらいつの間にか目、覚めるやろ。

「えっと、じゃあ、まずここはどこですか?それと、これから過ごす世界って何ですか?後、タメ語で話して良いですか?」

夢まで敬語で話すのはしんどすぎる。質問し過ぎた気がするけど女神やし、大丈夫やろ。

「もちろんタメ語で構いませんよ。それなら私も柔らかく話すことにしましょう。一つ目の質問、ここは神域、神と魂だけが来れる場所です。もちろん夢ではないですよ。」

夢やないみたい。流石に夢にしてはでき過ぎてるし、魂だけって私死んだん?

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「…… 意味がわかりません。私はいつも通り、日常をこなしてました。つつがなく精錬潔白です」
平静を装ったが私の声は震える。
ちょっと無茶したような気ぃする……けど、うまくは覚えてへん、まさか亡くなるなんて。
「あなたは大きな善行をする途中で息絶えました。一人の偉大な人間を救い、一人の人間がこの世を去ったのです。それがあなた」
透き通るような白い手でジュエリーボックスを机に置くと、自動で開く。中には3つの紋章が入っていた。それぞれに色付いたオーラを放っている。

なんかモヤモヤしていて気色悪いんやけど。見たことのない仕掛けに私は目を丸くする。
「なんなんこれ?」
「これから第二の人生をあなたは歩む。特別に生まれを選ばせて差し上げます」
善行をしたからと言って、私に不気味な物体を手に取れと女神は促す。
「えっ…」
戸惑わざるを得ない。

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