あっミスったわww〜第2部強欲な者〜
それはゲーゼン達がバルマーハ王国を攻め落とした翌日の事
「王城に隠し部屋か」
「何かの研究施設の模様です」
「とりあえず見てみる案内しろ」
確かここは図書室だったな
「ここです」
そういうとベリーは本棚の本を1冊奥に押し込むすると本棚が開き地下への階段が出てきた
本棚が入口とか何かThe秘密基地って感じがするな
「この階段を下った先です」
階段を下った先にあったのは
「何だここは」
戦闘機や戦車といった現代兵器だった
「まさかこの可能性があったのか」
これらはこの世界の文明レベルでは作る事の出来ない。その技術を提供した者が居るという事。つまり俺以外にこの世界に転生した者がいるという事、、
いや待てこういうのは負けが確定した段階で自爆するなりして隠滅を図るべきもの。なのにどうしてだこの技術が敵に渡ってもいいと言うのか
まさかこの技術を完成させた。だから不要と判断したのか
だったら尚更隠滅した方がいい。敵が完成した技術を手に入れる可能性を消せるから、、だとすると俺達に使ってくれと言わんばかりだな。仮にこれは聖光国と我らが戦争になり我らがこの技術を使用した場合完成した技術でねじ伏せる。聖光国の保険か、、
そうすると聖光国は滑稽だな俺達を我らをを舐めすぎだ。
「ベリー技術班にこの設計図を渡し。これを量産させろ」
「はっ承知しました」
これで聖光国との全面戦争に優位に立てる、、待て何でさっきから敵は聖光国だけだと認識してるんだ。もっと別の組織の可能性があるな。ネムラに調べさせるか
「ネムラ!バルマーハ王家に関わりのあった組織をリストアップしろ」
「10分で終わらせてきます」
さてとこれが俺が打てる最善の手か、、これでしばらく様子見だな
「勇者が会いたいと、、何ですとぉー!」
「はい。スメラからの報告です」
「それは聖光国側がスメラに接触してきたという事か?」
「いえ大司祭ベルマハと勇者の会話の中で勇者がゲーゼン様に会いたいと言ってたとの事です」
「近い内に聖光国側からの何かしらのアクションがあるとみていいだろう。念の為警戒レベルを上げておけ。それと例の実験は延期しろ」
「はっ承知しました」
ベリーが部屋を立ち去った
まさか勇者が会いたいだとどうゆうつもりなんだ。まぁしばらく様子見するか
1週間後...
聖光国のアクションはない。とりあえず息抜きも必要だろって事で復興が完了した帝都で祭りをする事にした。当時は国民が警戒して家から出てこず完全にかつての活気が無かったが最近は街に出てくる者も増え徐々に活気を取り戻しつつありタイミングもいい、ついでに我らの事を少しでも知ってもらおう。あっそうだいい事思いついた
聖光国では緊急会議が行われていた
その議題はゲマーゼ帝国から大司祭ベルマハ宛に建国祭への招待状が届いたという事
これを受けるのか受けないのかで今後のゲマーゼ帝国との関係が決まる事になる
その重大性は普段会議には顔を出さない教皇スラカス5世が参加している事が証明している
「大司祭ベルマハよ本当なのかゲマーゼ帝国から招待状が届いたというのは」
「はい先程私宛に」
「それでお前はその招待を受けるのか?」
「決めかねてます」
「私は今回の招待状は決断をしろと迫ってきているものと見ている。ゲマーゼ帝国と敵対するのか友好関係を結ぶのかを」
「つまりここで決めるということですか」
「それを決める前に言っておく事がある。先日神のお告げを聞いた。その内容はゲマーゼ帝国はここで友好関係を結ぼうとも最終的には我らを滅ぼすつもりだという事だ」
会議場に困惑の声が広がる
「それを踏まえ私が出す結論は、、」
招待を受けたか。思いつきでやった事だが結果的に聖光国は友好を選んだ。
「大司祭を歓待しろよベリー」
「承知しております」
多分ここで勇者が俺に接触してくるバァースも先日から俺の護衛に回している余程の事がない限り大丈夫だろう
「ゲーゼン様大司祭一行に...」
「やっぱりか。勇者がいるか」
「はいそこで勇者暗殺を提案します」
勇者暗殺は絶対にダメだ。最終的には戦うといっても聖光国には現代兵器がある可能性があり他にも絶対何かとんでもない隠し球を用意してるはずだ。もし勇者暗殺で戦争になりでもしたら負ける可能性も十分にある。ベリーが言うなら何かしらリスクに見合うメリットがあるのか
「理由は?」
「確実に聖光国の戦力を削れるからです」
確実に聖光国の戦力を削れるかベリーにしては安直過ぎる
「ダメだ。勇者暗殺はリスクがデカすぎる」
「はい承知してます。なら大司祭一行を全員始末するのは」
ベリーってこんな過激だったか
「はぁホントにリスクを理解してるのか。もしかして何かあったのか」
「それが昨日から勇者を暗殺しろとずっと頭から離れないんです」
「それが抑えられなかったのがさっきの発言か」
「はい」
何か嫌な予感がするな...
「しばらく待機してろ。少なくともお前は何かしらの干渉を受けている。何があっても部屋から出てくるな」
「はい承知しました、、」
ベリーには悪いが何かしらの干渉を受けている可能性がある以上自由にする訳にはいかない
「ベリーちゃんちょっと残念そうな顔してたけどどうしたんすか?」
「バラハか。ちょっと待機命令を出しただけだ」
「それ嘘っすね。まぁベリーちゃんのあの顔嫌いじゃないっす」
バラハってこんなキャラだったか、、
「それで何の用だ」
「ベリーちゃんの様子がおかしい理由が分かったっす」
おいおいベリーの様子がおかしいのってさっき知ったばっかなんだが。原因調べてたのか
「俺より前に気づいてたのか」
「まぁそうっすね」
「そうなら早く言ってくれよ。それで理由は?」
「いやーいちいち説明すんのもめんどいんでね。はいこれ読んでっす。それじゃっす」
そう言うとバラハはどっかいった
ベリーの様子がおかしい原因はラジメガという裏組織らしい元々ゴールゾーラ王国やバルマーハ王国を中心に活動していたが。俺達の侵攻でバルマーハ王国の拠点は壊滅した。そしてその生き残りである上位精霊が原因か...
どうやらこの精霊は覚悟は出来てるらしい。
ならば死んだ方がマシだと思える地獄を与えてやろう
「ネムラやスメラに調べさせるのは危険だな。俺が直接調べるか。ベリーの代わり誰にやらそうか。バラスクラ辺りに任せるか」
『バラスクラ聞こえるか』
「ゲーゼン様何の用ですか?」
『訳あってベリー待機命令を出した。ベリーの仕事ついでにやっといてくれ』
「はっ承知しました」
これであの精霊をぶちのめすのに集中できる
「ゲーゼン様俺も同行させてください」
「バァース。危険だ俺だけでいい」
「俺はゲーゼン様の護衛です」
「そうかだが精霊の相手は俺だ。お前は邪魔者を排除するだけだ」
「ありがとうございます」
クソがあいつ見事に隠れていやがる手がかりが全く掴めん
「バラハの方は何かわかったか」
「え?私調べてないけど」
「えっじゃああれから全く」
「何勘違いしてんすか?最初っから調べてないすよ。だってあれは閻魔様がゲーゼンに渡せって、、、あっ」
なるほどな。バラハそんな性格じゃないだろと思ってたけど。納得だ
「それはまた今度って事で。ベリーに何か無いか見張っといてくれ」
「はいはいっす」
はぁどうしたものかとりあえず祭りは予定通り開催するとして。問題はあの精霊が何かしてこないかだな。各国の要人も来るわけだからな警戒レベルの最大まで上げるのは当たり前として
対テロ部隊の編成をバラスクラとヨールにしてもらうか
建国祭が始まった。準備とか諸々はほぼ任せっきりにしちゃったなぁ
さてと演説の時間だな...あっやべ演説の内容全く考えてない。例の精霊に集中し過ぎた。それっぽいの事言いまくるか
「余がゲーゼンである。建国祭を無事開催できた事を嬉しく思う。民にはまだ余を恐れている者もいるだろう。だが今日は祭りの日だけは1歩家から踏み出し種族の壁を超えて楽しもうではないか!」
ふぅこんなもんだろ
昼から聖光国との会談そこに勇者が同席か、、
疲れて椅子に座り込んでいるとふとある書類に目がいった
あっこれそういやネムラに調べさせていたな。気分転換に目を通しておくか
調べさせたのはバルマーハ王家と関わりのあった組織だったな
ほとんどは表の組織や商会だったが案の定裏組織とも関わりがあった
その組織の名は...
「ラジメガか...」
「ゲーゼン様どう致しましたか」
「何でもないバァース。ベリーの様子はどうだ」
「干渉を無かった事にしました。これまで通りゲーゼン様に使える事ができると思います」
「そうかならベリーとバラスクラ、エリー、ネムラ、ブーサス、ハーザス、キフサを呼べ」
ネムラはラジメガの拠点も調べてくれていた。それを元に掃討作戦を行う
バァースがベリー達を呼びにいった直後
「ゲーゼン様!緊急報告です」
ネムラが焦って報告に来た
「どうしたネムラ」
「それがラジメガが建国祭でテロを企てている模様。聖光国にも通達済みです」
「分かった。聖光国との会談を中止、対テロ部隊を何時でも動かせるようにしておけ」
「承知しました」
はぁマジか。ここで動いてくるか。ラジメガめ我が国から出ていって貰おういや消えてもらお
うか
大司祭に知らせにいったネムラが戻ってきた
「先程の内容をお知らせした所。勇者がラジメガと何かあったらしく。今回の作戦に聖光国も参加したいと」
「そうかなら今すぐ会談をする方がいいか。大司祭を会議室に案内しろ」
「承知しました」
バァースにベリー達を会議室に集めとけって言っとかないとな
大司祭と俺は握手を交わす
「ラジメガ掃討作戦に協力していただけるとのこと感謝致します」
「いえ感謝される程の事ではありません」
「話を始める前に1つ」
「何でしょうか?」
「堅苦しいのは嫌いなんでね少しだらけた感じにさせて貰うよ」
「はい別に構いませんが」
「それでは話を進めましょう現在我が国内で確認されている拠点は帝都近郊に3、各都市に1つづつ、あといくつかの農村にあります」
「分かりました担当はどのように?」
「帝都近郊と各都市は我らがやります。残りの農村を聖光国にはお任せしたい」
「理由を教えてくれわしれませんか?」
流石にプライドがあるんだろうな
「理由ですか現在我が国に滞在している聖光国騎士団の数は少なく十分な戦力がないと判断しました。その為比較的敵戦力が低い農村に行ってもらいたい」
「確かに数は少ないですが実力派揃いです、、いや言っても無駄ですね分かりました」
「ですが実際に突入する部隊には組み込まずともせめて同行は許可していただけないだろうか」
一応これは聖光国との友好をアピールするという意味も含めてるからなそのくらいなら別にいいか
「あぁ許可しよう」
「感謝します」
「作戦は相手が仕掛けてくるまでに完了したい昼すぎにいっせいにスタートする。それはいいか?」
「はいそれまでに配置につけておきます」
「そうだったこの情報を共有しないとな」
「その情報とは何ですか?」
「ラジメガに正体不明の精霊がいるんだが戦闘能力は不明だけどスキルは人格を改変するという危険な能力だ。気をつけてくれ」
聖光国があの精霊について把握しているかは分からんがそれらしき精霊が聖光国にいた事は把握済み
「作戦開始は昼過ぎに同時に行うこれで俺からは以上だ。質問とかはあるかい?」
無さそうだな。色々ツッコミどころ満載だろ
「無いようならこのまま会議を終わり作戦準備を開始する」
作戦が開始した
次々と拠点を攻め落としていった
俺はネムラの報告を聞き命令を下し精霊が出た時はすぐに動けるようにしていた
「第7部隊から報告です。精霊を確認したとの事」
キフサの担当は帝都から少し離れているな急がないと
「分かったバァース行くぞ」
「はっ」
キフサが戦っている可能性が高い無事でいてくれ....
「あれれ〜リザードマン!久々に見たよ殺したくなってきたよ」
こいつかゲーゼン様が言っていた精霊は
「殺したくなってきたか。殺れるもんならやってみるといいよ。〈フリージングヘル〉発動」
「あはは氷なの〜面白いね氷の上位精霊の私に氷勝負を仕掛けるなんて」
精霊は不敵に笑う
「精霊魔法氷雪」
吹雪が吹き荒れフリージングヘルをかき消す
まずいなフリージングヘルが押されてる。しばらく耐えればゲーゼン様が来てくれる。それまで足止めだ
数分間の攻防の末キフサが限界が来た時後ろから氷の槍が飛んできた
氷の槍は精霊に命中吹っ飛ばした。それと共に現れたのはキフサの親友にしてライバルであるブーサスだ
「キフサ無事だったかバトンタッチだ」
「おい馬鹿かお前命令違反だぞ」
そうゲーゼンの命令では精霊が現れた場合はその場にいる者でゲーゼンが来るまで足止めするというもの。最悪の事態を防ぐため他の部隊の増援は許可していない
「知るか!それが友を見捨てる理由にはならねぇーよ!」
「ふっそうかよ」
「おい無理すんな!後ろに下がってろ」
「そうする、、」
俺の役目はここまでだなあとはバトンタッチだ
キフサを後ろに下げブーサスは精霊と対面する
「終わった?じゃ始めるねぇ〜!精霊魔法氷弾フルバースト」
「はははっ!俺相手に弾幕勝負とは!熱くさせるぜ!〈アサルトランス氷〉フルバーストモード!」
弾幕勝負では互角。あくまで弾幕勝負では互角なのだ、、そしてこれは弾幕勝負ではない
ブーサスは氷の刃に切り裂かれた
ブーサスは地面に倒れたまま動かない
「やっぱり馬鹿なの〜」
ブーサスが負けたこの事実は普段冷静なキフサを怒らせた
「おい精霊死ねよ」
「あはは面白い事言うね。君はもう限界なの。じゃあね精霊魔法氷弾」
こうしてブーサス、キフサが死亡したかに思えた
「あれどこにいったんだの〜消えちゃったよ」
「ふっぶっちゃけお前には期待してなかったんだがな」
「回復魔法を使いました。倒れてたリザードマンも生きてます」
ギリギリのところに現れキフサを救ったのは
「ふっ俺が勇者に救われるとはな」
勇者であった
「あれれ〜あの時の勇者君じゃんどうどう?お土産気に入ってくれた?」
「おいおめぇミナーベを元に戻しやがれ」
「無理なの」
「じゃあくたばれ」
勇者は弱いブーサスやキフサと比べると弱い。それはスキルを使ってない状態だ。そして勇者はスキルをフル解放した
俺が着いた頃にはブーサスとキフサが倒れてた
「ブーサス!キフサ!無事か!」
「はい無事です。ブーサスは意識はありませんが生きてます」
「それで精霊はどうなった」
「勇者が戦ってます。多分そろそろ限界です」
「分かった。バァース、キフサ達を任せるぞ」
「はっ」
さてと居たな結構強いな勇者はでも何となくどっかで見た事がある気がするが、、ってまずい氷漬けにされかけんじゃん。助けないとな
「おい精霊。俺の部下に手を出した報い受けてもらうぞ」
とりあえず勇者の氷を溶かしてっと
「先輩助けに来てくれたんすね、、」
今こいつ先輩ってそしてこの口調まさか、、
「先輩?何言ってんだ。どいてろ氷は溶かしたぞ」
そして気を失った勇者をバァースに任せ
準備は整った精霊はぶちのめす
「あれれ〜お虫さんだ〜カゴで飼ってあげるよ」
「お遊び感覚のお前に1ついいことを教えてやろう」
「え?なになに教えてよ虫さん」
「今から始まるのは戦いではない」
「面白い事言う、、え?」
ゲーゼンが放った攻撃が精霊の腕をかすめた。それだけで腕は弾けとんだ
「えっえっどうなってるの」
「言ったろ今から始まるのは戦いではないと」
「逃げないと」
精霊には先程までの遊び半分の顔をしていないその顔は『生』への渇望が溢れ出ている
「逃げれると思ってるのか」
「いやっいやー!」
精霊は地面に叩きつけられた
「それじゃお前は死ぬわけだが最期に名前でも聞いてやろう」
「アイシー。お願い殺さないで」
「なるほどアイシーというのか死にたくないのかなら実験体になってもらう」
「じっ実験体、、」
進化した時命の灯火も進化したがただ上限が増えただけじゃない。ある能力が追加されていた
その能力とは
「〈パラサイトシード〉魔力が尽きるまでの長い時を楽しみたまえ」
それは創造した者のスキルを行使できるというものだ
「えっ何この種、力が抜け、、」
パラサイトシードは最初に埋め込まれた瞬間魔力を半分一気に吸い取り深く根を張るそれは地面に固定され燃やそうが凍らせようが破壊する事はできない 。その後は1年かけて魔力を1づつ吸い取り続け魔力が吸い取り切るとパラサイトシードに取り込まれ死亡する。アイシーの総魔力量は約6000。パラサイトシードが最初に吸い取った3000。残りの魔力を1年あたり1づつ吸い取る。つまりアイシーの魔力が尽きるつまり死ぬまで3000年かかる
「ふああ終わった」
戻って状況整理中なう
「ほとんどの拠点を潰せたみたいだな。ネムラ何か見つかったか?」
「はい暗号がいくつか。ほとんどはダミーみたいでしたけど中にはラジメガの核心に触れるようなやばいものもありました。詳しくは報告書に載せてあります」
「あとで読んでおく。それでブーサス、キフサの容態は?」
「はいバァースが治療して動けるまで回復しました」
「そうだ勇者の容態聞き忘れてたな」
「それが、、」
「どうした。やばいのか」
「これでもかってぐらい爆睡してます。自分の家かのように」
「なんだ良かった」
勇者のあの時の発言
「先輩助けに来てくれたんすね、、」
か俺の事先輩呼びであの口調そして爆睡間違いないあの豪だ。多分あの時に一緒に死んだんだろう。だとすると閻魔の野郎が噛んでやがるな。あとでバラハ問い詰めるか
「ゲーゼン様どうかなさいましたか?」
「あぁすまない考え事だ」
とりあえず勇者が豪かどうか確認するか。バラハを問い詰めるのはその後にして,そういやあいつどこにいやがるんだ...
「すまないネムラちょっと行く所ができた。あとは任せるぞ」
「承知致しました」
うーんどうやって確認しようか。直接話してるの誰かに見られたらまずいよなぁ。置き手紙でも枕元に置いてとか。
書いてある事に1つでも心当たりがあったら今夜零時の鐘がなる頃に城の最上階に来なさい
・水川豪
・室川太郎
・あの日先輩に奢って貰おうと思ってた
心当たりが無かったらこの手紙の事を誰にも告げずに処分しろ
こんな感じかな起きない内に枕元にっと
「むにゃむにゃふあぁ」
、、、、起きちゃったよ。これでもかってくらいタイミング良く起きたよこいつ。とりあえず寝ぼけてる内にこの手紙置いてとっとと去るか
「ふぁあ、、何だこの手紙?」
はぁ見られずに済んだな
あとはバラハを〆るだけだな。ほんとあいつどこにいやがんだ
「あれ?ゲーゼン何してんの?」
俺は運がいいなぁ
「バラハかものちょうど良かったよ。聞きたい事が沢山あるんだ」
「ちょっまっ笑顔の中に殺意がありますっす」
「何を言っているんだ?ただ純粋に聞きたい事があるだけなんだ」
「はっはいっす」
よし!
「お前に聞きたいって言うよりか閻魔の野郎に聞きたい事なんだけどな」
「あっそれは無理っす」
「どうゆう事だ?ただ閻魔の野郎に繋いでくれればいいだけだよ」
「あの、、その、、実は5年くらい前から連絡つかないんすよ」
「マジで?」
思わずマジで?が出てしまった
「マジっす」
「何か最後に通信した時に何か言ってなかったか?」
「あんま覚えてないんすけど神の力が強まってるからこっちから連絡する事が難しくなるって言ってたような」
めっちゃ重要な事言ってやがる
「おいちょっと待て。しれっととんでもない事言いやがったなお前」
「神の力が強くなってるだけっすよね?特に問題は、、問題の塊じゃないすか!」
「なんで今の今まで言わなかったんだよ!」
「普通に忘れてたっす!」
「ふざけるなぁー!」
「まぁまぁ落ち着いてくださいっす」
「あぁそうだな」
「それはそうとしてどこが問題なんすか?」
「は?」
「いやどこが問題なんすかって?」
「いやいや自分で問題の塊とか言って分かってないって事はないよね?」
「そんな事言ってたすか?」
「うん言ってたよ」
「あははは」
「しばくよ」
「逃げるっす」
「おい待てゴラ」
ラブラブなお2人さんが追いかけっこしている
間に神の力についてグローディーさんに出番を与えて説明させようと思ったけど文字数が足りないので諸々設定集のところに書いてきます
あれからバラハには逃げ切られ気づいたらもうすぐ零時になりそうになってた
ふー何とか間に合った
あとは来るかどうかだけど
そういや手紙には最上階に来いって書いてたけど最上階って軽く10部屋以上あるんだった。しかもその1つはミターサの部屋だ。間違えて入った時には考えたくもない。かと言っても誰かに知られる訳にはいかないから案内頼む訳にも、、まっいっか
「ぎゃぁぁぁぁぁぁぁ」
あっ、、
さてと来たという事は豪で間違いないだろうし回収しに行くか
豪気絶してるじゃん!まぁ怒鳴られただけでハーザスでさえチビるんだ豪なら気絶するくらいするか
「ミターサすまんな俺の客だ」
「そうでしたか失礼しました」
気絶した豪を背負って部屋に戻った
「起きろ豪」
「ん?せせせ先輩!」
「何驚いていやがんだ、、まぁ優しくて人望溢れる先輩が人外の化け物になってたら驚くか」
「いや先輩は優しかったけど人望ゼロだったじゃないすか」
「それ言うか、、」
「まぁまぁ落ち込まないでくださいっすよ」
「それもそうだな。さてとまぁいくつか質問があるけど最初はっと豪この世界に転生して何年目だ」
「えっ15年っす」
勇者の報告も15年ぐらい前だったな
「俺は60年以上だ」
「えっマジっすか」
「確認だが死んだのは同じタイミングだよな」
「はいっす」
だとするとあそこに長く居たんだろうな
バリーン!
そんな事を考えてると窓を突き破って誰か入ってきた
「私のゴウを返せ...」
誰だこいつ豪を知っている、、
「ゴウを返せー!」
氷...この力間違いないアイシーだ。あいつは動けない状態にしてパラサイトシードで3000年かけて死に向かってるはずだ。だとすると聖光国のやつか
「豪!お前の知り合いか?」
「はい!ちなみにこうなったらしばらくどうにもなりません!」
豪貴様この世界でどんな交友関係を築いていやがんだ。しかもこいつ...
「一応確認だ。こいついつもより強いとかないよな?下手したらお前のより強いぞ」
「言われてみれば何かいつもより強い」
こいつの力はアイシーに与えられた精霊の力ともう1つバラハと似た気配の力つまり大罪スキルそしてこの感じから察するに
「嫉妬だ!今ある情報から考えると嫉妬しか考えられない!」
時は少し遡る...
「目覚めなさい嫉妬ちゃん」
「...ん?誰...ゴウ...ゴウはどこよ!」
「落ち着いて嫉妬ちゃん。それと私の事はレチェリーって呼んで」
「お前がゴウを攫った殺す」
「被害妄想が激しいのね。戦うのは好きじゃないし目的は達成したしそれじゃね嫉妬ちゃん」
「おい!ゴウを返せ!」
「ぎゃぁぁぁぁぁぁぁ」
「ゴウの叫び声...そこにいるのね今助けに行くから」
「えっ嫉妬すか!」
「あぁ嫉妬だ。間違いない」
さてと豪の知り合いなら殺す訳にもいかないからな...ここで頼りがいのある先輩ってのを見せてやるか。これ使うの初めてだから上手くいくか分からんがな
「〈ストップ〉」
無事成功だな
「さてとこれで動けんだろ」
「先輩どうやったすか?」
「まぁ秘密だ。それより色々聞き出さないとな」
「いやここに乗り込んできた理由は分かるっすけど」
「それじゃ無くて嫉妬の事だ」
「それの事すか」
「なんか知ってんのか?」
「いや特に何も」
知らんのかい!
「あとそれと今のミナーベには何聞いても無駄っす」
「はぁ?」
「何言っても「ゴウを返せ!」しか言わないっすよ」
「なんだそりゃ。今日は解散してまた今度だな」
「はいっす!」
「あとこれ電話的なもんだ。腕時計型と指輪型があるから好きな方選べ」
「腕時計型で」
「なんかあったときは連絡しろよ」
「はいっす!」
ゴウがミナーベを連れて帰ってあと部屋を見渡した
窓ガラスは粉々に割れ。家具は氷が溶けてびしょびしょに。もう家具全部新しいのにした方が良さそう。あと地味に壁に穴空いてるから修復しないと
「よぉ〜す!ゲーゼン何してんの?」
「やぁバラハちょうど良かった手伝って欲しいんだ」
「断るっす」
「手伝って欲しいんだ」
「はい手伝うっす」
「それじゃ地下倉庫にある換えのガラスと家具1式持ってきて」
「さすがにキツくないっすか」
「持ってきて」
「はいっす」
さてとバラハが家具とか持ってきてくれる間に壁の修復終わらすか
40分後...
ふぅ壁の修復終わった
「戻ってきたっす...」
「お疲れさん。それじゃ元あった家具倉庫に入れといて」
「は?」
「入れといて」
「はい...」
そして俺は窓ガラスをつけ家具をセッティングして優雅に月を見ながらお茶を飲んだ
朝倉庫でバラハが倒れているのが発見された
朝...
今日はなんやかんや建国祭の最終日。祭り俺も楽しみたいがその前にさっき倉庫で見つかったバラハにちょっと聞きたい事があるんだった
「やぁやぁバラハ君お元気かな」
「何の用すか」
「いや〜ね暴食以外の大罪スキルについて教えて欲しいなぁって嫉妬とか強欲とか。出来れば誰が持ってるかとか知ってたら教えて。あとほら朝飯だ」
「気が利くっすね。いただきまーす!モグモグあぁ大罪スキルねモグモグ詳しくなモグモグいけどモグモグ特に色欲はモグモグ気をつけろモグモグっす」
「なるほどな」
「あとモグモグ色欲モグモグ多分この国にモグモグ来てるモグモグ」
「はぁ?」
「多分モグモグ嫉妬のモグモグ覚醒にモグモグ関わっモグモグているモグモグっす」
「まじか。てか嫉妬の事知ってたのかよ」
「そらモグモグ同じ大モグモグ罪スキルのモグモグ気配モグモグくらいモグモグ分かるっす」
「なるほどありがとなそれじゃ」
色欲ね。うーんこっそり出店でも物色しようと思ってたけどどうしようか...まっ大丈夫か!
「おーいバァースちょっと祭り楽しんでくるから護衛頼むよ」
「えっお待ちくださいゲーゼン様」
「バレないようにはするから大丈夫だ。ちょっとはのんびり息抜きしたいんだ」
「はい分かりました」
さてとバァースに声掛けたし早く行くか
その前に変幻自在で見た目弄らんとな
そしてワクワクしながら俺は街に繰り出した
「いや〜祭りというもんはいいなぁ〜」
「その通りです。ゲーゼ...」
「一応ここではその名で呼ぶな...そうだなラストと呼べ」
「承知しました」
「よし!串焼きでも食うか。俺の奢りだ」
「ありがとうございます」
めっちゃ買い食いした
翌日...
祭りも終わったし仕事ち取り掛からないとな。えーと報告書読んで帝都から南東に10キロ程の農村を担当していた聖光国騎士団戻ってこない為送り出した調査隊も行方不明になった。かあの精霊が以外にヤバいのがいたのか。騎士団が向かったのが国内の本拠点だったかか。それならネムラの報告書に載ってそうだな。とりあえず読むか
ネムラの報告書を簡単に纏めるとこうだ
・建国祭を襲撃しそのどさくさ国内から完全撤退する予定だった
・ボスは仲間内では【強欲】と呼ばれている事
・ラジメガは悪魔信奉者達の集まりだという事
・国内での本拠点が帝都から南東に10キロ程の農村にあるという事。戻ってこない騎士団が向かった場所だな
・そしてそこにボス.幹部が勢揃いしている事
疑問だな都合が良すぎる。完全撤退する予定なら何で勢揃いする必要があるんだ?一応これら全てがダミーである可能性も考えないといけないけど。とりあえずあそこが国内での本拠点である事はほぼ確定だな
それと強欲か特に情報のない今戦いたくないな。それと悪魔信奉者か確かこの世界の悪魔信奉者は悪魔王の復活を目的として行動してるらしいけどその辺の詳しい事は分からんのよな。前に復活したのは1000年以上前らしい。
どうなるにしても総攻撃を仕掛けるのは確定事項だがな
そろそろ総攻撃の作戦会議だな
作戦会議が始まった。出席者は帝国側は俺.ベリー.ヨール.バァース.ネムラ聖光国側は大司祭その側近が2人それと豪とこの前乗り込んできたやつだがなんか雰囲気変わってる?いや呪縛から解き放たれたって感じか?アイシーのスキル効果が切れたのか?いい実験結果が得られたそうだな今度様子でも見に行ってやるか
この会議で決めるのは俺達と聖光国との役割分担。まぁ最初っから決まってるようなもんだけどな
そして案の定俺達がメインの部隊で制圧するって事になった実行日は3日後
「ヨール部隊編成頼むぞ」
「既に完了しております」
仕事早すぎだろ
「そうか素晴らしいぞ」
「お褒めに預かり光栄です」
最悪強欲とか色欲相手にしないといけないからなしっかり休もっと
しっかり休もうってって言ってもその前にやることあるからそれだけでもしないとな
まずはどうせ話聞いてない豪に会議の内容を伝えないとな
「もしもし豪。ちゃんと繋がってる?」
『先輩どうしたんすか?』
ちゃんと繋がったな
「どうせ会議の内容全く聞いてないだろうと思ってな」
『まぁそうすっね』
「はぁやっぱりな」
俺は豪に会議の内容を簡単に教えた。まぁこれすらもちゃんと聞いてないだろうけど...まぁいっか
あとは事務作業が少し残ってたしそれやってから総攻撃の部隊の確認かすぐ終わるな
3日後
総攻撃の部隊は第1部隊と第7部隊.ヨールとその直轄部隊の鬼兵衆とバラスクラ。ホムンクルス部隊は今日は休み
敵幹部は基本的に部隊長以上が相手をする
そして確認されている幹部はボスを含めて13名
戦闘能力があるのは
・グリード
【強欲】出てきたら俺が戦う
・スロウ
【怠惰】出てきたら俺が戦う
・ガッダ
武闘家。パンチで鋼鉄の塊を砕く程強いらしい
・ブレカ
簡単に言うと闇堕ちした世界的な剣術家
・ダット
ピストルの様な武器を使うらしい。要警戒
・アイシー
論外
あとの幹部は戦闘能力はほぼない
幹部のリストにはないが色欲がいる可能性を考えてバラハから拒否権を剥奪して強制連行した
「なんで私なんすかぁ」
「はぁ別にいいだろ。助っ人なんだし」
「それ言われると何も言えないっす」
「なんかあった時は頼むぞ」
「はいっす」
時を同じくして
ラジメガ ゲマーゼ帝国総本部会議室
そこに座っている者の中で1番ガタイのいい男がいた。ガッダである
「強欲さん久しぶりだな!」
「ガッダボスに対して失礼ですよ」
ガッダの横に座るのは毎年ゴールゾーラ王国で行われている剣術大会で初の女性王者であり。その後実績を重ね世界的な剣術家になったが不幸が重なり自殺しようしたところをグリードに咎められラジメガに入ったブレカである
そして2人は仲が悪い
「なんだとブレカやんのか」
そんな2人は会う度に喧嘩が始まりそうになりいつも
「黙れ!」
とグリードに止められる
「「失礼しました。ボス」」
「またか」と呟き呆れているのは西部劇風の格好をしゴールゾーラの技術で作られたといわれる2丁のリボルバーを携えている男ダット
そんな中遅れて会議室に入ってきたパジャマ姿の女性がいた
「遅いぞスロウ」
「だってボク怠惰だも〜ん」
「これで幹部が全員だな」
「おいちょい待て強欲。アイシーとかまだ来てないだろ」
「マッサとかの戦えない奴らは早めに撤退させた」
「じゃあアイシーは?」
「それについては私から」
無礼にも無断で会議室に入ってきたその女性はレチェリー【色欲】である
「『助っ人』かてっきりマッサに着いて行ったもんだと思っていたんだが」
「あら私がそんな薄情な人でも思ったのかしら?」
「おい!レチェリー!アイシーに何かあったのか教えろ!」
実はガッダとアイシーはかなり仲が良くガッダはアイシーの事を妹の様に可愛がっていた
「ゲーゼン帝に戦闘に敗れその後謎の植物を寄生させられて死んではないけど動けない状態よ」
それを聞いたガッダの行動は早かった
「おい!ガッダ何処に行く!」
「黙れ!ブレカ!アイシーを助けるんだ!どけ!」
「ガッダ!」
「よいブレカ。ガッダ好きにしろ」
「感謝するぜ強欲」
「煩いやつが居なくなってスッキリしたわ」とブレカは席に着きレチェリーはいつの間にか姿を消していた
そのタイミングでグリードは本題に入った
「間もなくここにゲマーゼ帝国と聖光国騎士団の制圧部隊が突入してくる。分かってるな」
「はい承知です」
ダットは静かに頷く
「わかったよふぁぁ」
「この前の輩とは話が違うからな気をつけろ。それと俺はダミー拠点に避難し隙を見て国外の拠点へ向かう。これで以上だあとは好きにしろ」
そう言うとグリードは立ち去る
ヨールと鬼兵衆が正面から第1.第7部隊が裏から攻めて行った
さてと千里眼で観戦と行こうか
ブーサスとキフサは一緒に行動しているのか
「ブーサス分かってるだろうな」
「あぁ今度は命令違反しねぇよ」
「そうかそれならいいが」
次の瞬間ブーサスの腕に銃弾が掠めた
「ちっ外したか」
そこに立っていたのは西部劇風の格好をしたガンマンであった
「幹部のお出ましか。あれが銃ってやつがだとするとダットか。ブーサス」
「あぁ注意を引くお前は」
「フリージングヘルの発動機会を探る」
戦闘が始まるブーサスの氷の槍をダットは的確に撃ち落とす。キフサは離れた所でフリージングヘルを発動する隙を探る。膠着状態だった
しかしその膠着状態は一瞬で崩壊した
ダットがリボルバーを捨てマシンガンを構えたのだ。その弾幕はブーサスの氷の槍を撃ち落とすだけではなく弾が辺りに散らばった。そしてその弾丸がブーサスの腹に弾丸が命中した
ブーサスは腹から血を流して倒れながら叫ぶ
「キフサ今だ!」
それを聞いたキフサはダットに目をやるとちょうどリロードするところであった。それを見たキフサの行動は
「...お前は馬鹿か【フリージングヘル】」
キフサを中心に氷結の地獄が広がる。キフサはアイシーとの戦いでは精霊魔法を相殺する為に力を割いていた為その地獄の本領を発揮出来なかった。だが今はその本領を発揮出来る
そしてその地獄はダットを一瞬で氷像にした
「ブーサス!」
ダットを氷像にしたキフサはブーサスに駆け寄り傷口から弾丸を取り出し傷口を凍らせて塞ぐ
「ナッカ。ブーサスを頼む」
ナッカは第1部隊の副隊長である
「キフサ様貴方も限界です」
「大丈夫だ。このまま行くぞ」
実際キフサは限界だった。フリージングヘルは消耗の激しいスキルでありたとえそれが一瞬の発動だとしても
ブーサスは退場.キフサはもう戦えそうにない。あのリボルバーとマシンガンは回収させて出処探ってっとヨールが接敵したみたいだな
死角から斬りかかってきたブレカの剣をヨールは刀で受け止めた
「不意打ちとは武人の風上にも置けぬな」
「ちっやったと思ったんだけどな」
戦いが始まった。ヨールの刀とブレカの剣が激しく交差し金属音が鳴り響きブレカの剣が砕けた
「嘘でしょ...」
思わずブレカは呟く
その隙を見逃すヨールではなく自身の奥義を繰り出す
「鬼神解放・両断」
ブレカはその一撃を避ける事を許されずに両断された
ブレカを倒したヨールは奥に進もうとするとゆっくりとパジャマ姿の女性が現れた
「あれ?ブレカ負けちゃったの?応援遅れちゃった」
ヨールはその者の強さと危険性を一瞬で理解した。そして確信したこいつが【怠惰】だと
「鬼神解放・両断」
ヨールは奥義を繰り出す
「あぁ戦うんだった」
そういうとスロウはヨールの刀を片手で受け止めた
「大した事ないねふあぁ」
「鬼神解放・連斬」
ヨールは受け止められた事に動揺する事無く続けて攻撃を繰り出す
しかしそれも容易く受け流される
「ふあぁもういい?」
その瞬間ヨールは謎の衝撃波をくらい壁に打ち付けられた
「あ〜あもう終わっちゃった」
そしてスロウはその場を立ち去ろうとした
「鬼神解放・神閃」
ヨールは壁に打ち付けられ意識を失いそうになるが次の瞬間それを放った
「鬼神解放・神閃」
スロウはその一撃を欠伸をしながら右手で受け止めようとするがその神閃はスロウの右手を切断した
「は?」
思わず声が出た
何で?ボクに手も足も出なかったのに。そうスロウは思う
動揺の中スロウはギリギリ気づいた右手を切断した一撃が自身の首に迫ってきている事に。スロウはそれを衝撃波で吹き飛ばそうとする
その衝撃波の正体は【怠惰】の能力。その名を【眠りを妨げる者】という。それは自身の怠惰を妨げる人間や攻撃等ありとあらゆるものを『絶対』排除するというものだが
「神閃は何事にも止める事は出来ない」
ヨールがそう言うと神閃は止まる事なくスロウの首に迫る
「なんでこれはボクの『絶対』...」
思わず呟く。
「『絶対』そんなものは存在しない」
とヨールが言い放つとスロウの首が切り飛ばされた
えっマジかよヨール怠惰倒しちゃったよ
「ゲーゼン何かあったんすか?」
「ヨールが怠惰倒した」
「ヨールちゃんやるじゃん」
『ゲーゼン様』
「ネムラかどうした」
『目的の居場所が判明しました。場所は帝都東ゴールゾーラ王国との国境付近のラジメガ拠点。ゴールゾーラ王国へ逃亡する模様』
「把握だ」
ゴールゾーラ王国に逃げられると厄介だな。ちと急ぐか
「バラハ行くぞ」
「えぇもうすか」
「じゃあお前は怠惰の本体頼むぞ」
「分かったっす...」
怠惰の本体はバラハに任せてグリードの方に向かった
「ここか見張りは居ない。まぁこっそり忍び込む必要もないし扉ぶっ壊して正面から入るか。鬼神解放・破」
扉+周りの壁が吹き飛んだ
「鬼神解放の出力やばいな...てか中にも誰も居ないのか。ネムラの報告だと地下にいるらしいし。床吹き飛ばすか。鬼神解放・破」
床が吹き飛んで大穴があいた(深さ約20メートル)
「なんだこの穴は?急に出てきたぞ結構やばくね?」
下からそんな声が聞こえた気がする。
とっとと飛び降りるか
「すたっとなっと」
降りた先にはなんかヤバそうな雰囲気を漂わせた男が居た
「お前がグリードか?」
「いかにもこの俺がラジメガのボスである。グリードである」
ラジメガのボスグリードは転生者である
その日彼はのんびりドライブをしていた
「このままコンビニよって晩飯買って帰るか...ってえっちょっまっブレーキかま効かない..それに.ハンドルが勝手にっ...ぎゃぁぁ!」
そのまま2人組の歩行者をはねそのまま電柱に突っ込んだ
目が覚めるとなんかすんげぇ禍々しい場所にいた
「ここは何処だ」
「よく来た弱き者よ」
「え?誰?」
「我は悪魔王 アバドンである」
えっ何こいつ頭おかしいヤツ?いやでも何か逆らわない方がいい気がする
「ほう逆らわないとは見所があるな。気に入った貴様には【強欲】を与えよう」
その瞬間。俺の中に何か得体のしれない力が流れ込んで来た
「貴様には我の復活という使命を与える」
「はっはい分かりました」
なんで
「さぁせいぜい励め」
転生した俺はとある村で悪魔信奉者の両親の元に産まれ物心着いた頃から悪魔思想を毎日叩き込まれた。下手したら悪魔思想に染まっていたかもしれないな
10歳になった頃妹が産まれた
とても可愛いいと感じた。それと同時に妹は悪魔思想に染まってしまうのではないかと思いそして悪魔思想に染まって欲しくないと願ってしまった
妹が産まれて半年程が経った頃だった
その日村が野盗に襲われた。父や村の人達はは殺され妹や母を含めた子供や女性は攫われた
俺はクローゼットに閉じこもって妹が攫われるのを見ている事しか出来なかった
その後俺はゴールゾーラ王国の王都外れの孤児院に預けられた
そこで俺はなんで動けなかったのなんで妹だけでも助けられなかったのと自責の念に囚わていた
5年が経った頃少しずつ立ち直ってきておりその日は友人に誘われ王都で行われる剣術大会を見に行った
「うわぁ凄いねグリード!」
「そうだね」
「せっかく最前列の席取れたんだから楽しまなきゃダメだよ」
「この雰囲気に呑まれそうで楽しめそうにないな」
「はぁ相変わらずなんだから」
この雰囲気は幾ら経験しても慣れそうにない
「あの女の人凄いね」
友人の目線の先には大柄の男を圧倒している女性が居た。名前はブレカというらしい
ほんと凄いなと思うと同時に彼女が欲しいと無意識の内に思ってしまった
彼女がこの剣術大会で優勝しその後も実績を重ね世界的な剣術家になるのは数年後の話である
「グリード君。君の里親が決まったよ」
もうすぐ孤児院出ていくんだが今更かよと思いながら荷物をまとめて玄関に待つ里親の元に向かった
玄関で待っていた里親は父親の友人のサガンだった。もちろん悪魔信奉者
「グリード君無事で良かったよ」
「サガンさんですか?」
「そうだ。俺の事覚えててくれたんだな。撫でてあげようか?」
「そんな歳じゃないよ」
「そうだな。さぁ早く行くよ」
そしてサガンに連れられ来たのはサガンの家ではなく教会(悪魔の)だった
「やり方はお父さんに教えて貰ってるよね?」
「はい教えて貰ってます」
次の瞬間あの禍々しい場所にいた
「久しいな。弱き者よ」
無意識の内に膝まづいていた
「【強欲】はまだ使いこなせてないようだな」
「申し訳ありません」
「よい弱き者の謝罪など耳が穢れるだけだ」
しばらく間をあけ悪魔王は話し始めた
「さてこれから貴様には本格的に我の復活に動き出してもらう」
次の瞬間意識があの場所から戻ってきた
「王は何を申されていた?」
「復活へ向け本格的に動き出してもらうと」
「そうかなら」
それからサガンは俺をボスに置いた悪魔信奉者の組織を作り上げた。早さ的に予め用意してたんだと思う
「サガンさん2つ聞きたい事があるんですが」
「いいよ」
「なんで俺をボスにした?サガンさんがやれば」
「それはね君が王に認められたからだよ」
あれは認められたといっていいのか?まっいっか
「妹がどこにいるか知ってるか?」
「ハーバル・ドーカルという聖光国の商人に売られたそうだ」
サガンの情報を元に詳しく調べた。どうやら子に恵まれなかったハーバル・ドーカルがその手の組織から買い。娘として育てられているらしい
出来れば妹に会いたいけど妹は俺を兄だと分からないだろうな
「とりあえず妹が無事で良かった」
その日はそのまま寝た
翌日組織のアジトにある者訪ねてきた
妖艶な雰囲気を漂わせ露出の多い服装をしていた。1歩間違えると手を出してしまいそうだ
「単刀直入に聞きます貴方は何者ですか?」
「父より貴方を手助けする様に言われて来ましたレチェリーです。助っ人の様な者だと思ってください」
「父というのは」
「あの御方です 」
あの御方というのは間違いなく悪魔王の事だろう。てかあいつ娘がいたのか
「それが本当の事だと証明出来ますか」
「出来ません。信じてくださいとしか言えません」
「そうかなら幾つか仕事を任せる。それで判断する」
「感謝します」
彼女は見事に仕事をこなした
「信用していいものなのか仕事は完璧にこなしてるが」
あいにく俺には人を見極める目はない。ん〜サガンに聞いてみるか
「サガンさんレチェリーは信用できると思うか?」
「難しいねでも信用できると思うよ」
「そうか仕事もしっかりしてくれるしなよし信用する事にしよう」
そうして自称悪魔王の娘レチェリーが仲間に加わった
数年が経ちラジメガが裏組織としての立場を確立してきた
その日グリードはゴールゾーラ王都を散策していた
「ん誰か居る?」
路地に誰かがいたそれが妙に気になり路地へ足を進めた
路地にいたのは女性だった。その女性は自殺しようとしていた
「おい!なにしてる!やめろ」
考えるより先に体が動いていたってやつだ
「離してよ!死なせてよ!私はもう生きる意味なんてないの!」
「生きる意味なら俺がやる」
女性の抵抗が無くなった
その後一旦場所を近くの拠点に移した
「落ち着きましたか?」
「うん落ち着いた」
「何があったのですか?」
女性は何も言わない
「すいません思い出したくない事もありますよね」
「うんそうして。それで私にくれる生きる意味って何?」
「俺だ」
「貴方が私の生きる意味?」
「そうだ。俺がお前の生きる意味になってやるよ」
「でもなんかプロポーズみたいだよ」
なんか気まずい雰囲気になった
「そういうの言いたいんじゃないってのは分かってるから。それで貴方はどうやって私の生きる意味になってくれるの?」
「俺の部下になれ」
「貴方の為に働くってのが私の新しい生きる意味って事?」
「そうだ。だが無理にとは言わない」
「なるよ。貴方の部下に」
「ならよろしく頼むよ」
「私はブレカよろしくねボス」
彼女の名前を聞いて俺は【強欲】の恐ろしい能力の片鱗を感じた
その夜【強欲】の能力を知った俺は今まで欲しいと思った。人や物を思い出せる限り纏めていた
その1つにゴールゾーラの秘匿技術があった
秘匿技術は簡単に言うと銃だ。恐らく俺と同じ転生者が作ったんだろう。それがラジメガの情報網に引っかかった時欲しいと思った
そして先日ある男がその研究所.製造工場等に所属する者を皆殺しにし製造方法等が書かれた書類を奪っていった。そしてその者が昨日どういう事か分からないがラジメガ拠点に仲間になりたいとやってきた
あいつが何故ゴールゾーラを裏切ったのかどうやって俺達の拠点の場所を知ったのかその辺が不明だ
「あらあら気難しい顔してどうしたの?」
「レチェリーなんでここに居るんだ?」
「気にしたら負けよ」
「はぁそうするよ」
「それで何かあったの?」
「これなんだがな」
「あぁこれやったの私よ」
「はぁ?」
「ちょい待てどうゆう事だ?」
「私って【色欲】でしょ。それで秘匿技術に興味を持ったのそれでそこで働いてた人を私の下僕にしてあげたの」
「ちょい待て色々ツッコミたいところが沢山あるんだが」
「何よいい所じゃない」
「はぁまずお前が【色欲】って事も初耳だし勝手な事しやがってるし」
「気にしたら負けよ」
「気にするしかないだろ」
「続き話していい?」
「色々と聞きたいしいいよ」
「その下僕から色々聞いたのよね。それでダットっていう奴が1番の使い手らしいんだよね」
「それでそいつを下僕にしたと」
「そういう所よ」
これで謎は解けたという事でいいのか?
「それじゃ今日は寝るから出てけ」
「あら私が疲れを取ってあげてもいいわよ」
と言うとレチェリーは服を脱ぐ様な仕草をして欲を煽る
「断る」
俺は理性フル発動で全力で断った
翌日とりあえず俺はダットとやらに会いに行った
ダットはThe西部劇っていう感じの格好をしていた
「お前がダットか」
「そうだ」
ちょっと生意気なところがありそうな感じか
「とりあえずダットお前の実力を見たい。適当な暗殺任務を任せる」
「分かった」
「ターゲットはゴールゾーラ王国のナリウス男爵。いけるな」
「もちろんだ」
「期限は今週中だ期待してるぞ」
これであいつの実力と忠誠心を見るか
「ボスあいつは信用してもいいのでしょうか?」
帰り道にブレカが聞いてきた。どうやらダットの事を信用出来ないらしい
「それを見る為の暗殺任務だ」
「そうですか」
「ナリウス男爵は俺達の事を嗅ぎ回っている早めに始末する必要があったから一石二鳥だ」
「なるほど」
どうやら納得したらしい
あれから数ヶ月が経ちガッダというゴリゴリの武闘派新人が入りダットは暗殺をしっかりこなしていた
「そろそろ勢力をゴールゾーラ国外に伸ばしていこうと思う」
「そうねゴールゾーラにも飽きたし実験もいい感じだし頃合よね」
「そういや実験の方はどうだ?」
「下位精霊の生成に成功したわよ」
「目標も上位精霊近いうちに達成出来そうだな」
「そうねでもここからが正念場って感じだと思うわよ」
「まぁ今は国外への勢力拡大だ。何処から勢力拡大をしていけばいいと思う?」
「バルマーハじゃない?色々と荒れてるみたいだし」
「それもお前のせいじゃないよな」
「違うわよ。無理な研究に金突っ込んじゃったらしいわよ」
「んじゃあさバルマーハ任せていいか?」
「なんで私よ」
「お前なら下僕使って簡単に勢力拡大できるだろ」
「出来ない事はないけど...仕方ないわね3日で地盤作ってくるから待っててね」
翌日
「ボス!報告です」
「ブレカかどうした」
「王都内拠点がゴールゾーラ軍に全て制圧され。サガン様が捕縛されました」
「このタイミングでかよ」
ぶっちゃけサガンはどうでもいいが王都内拠点を全て失ったのは痛いな
「協力者の貴族はどうだ?」
「捕縛されました」
貴族に拠点を用意させようと思ってたが...これは仕方ないな
「幹部を全員集めろ一旦バルマーハ王国に移る」
1日で何処までできてるかは知らないがここも安全じゃない。国境を超えてしまえばゴールゾーラも手を出せないだろ
「承知しました」
1時間後
「ボス我ら幹部全員集まりました」
「皆の知っての通り我がラジメガ王都内拠点を全て落とされサガンや協力者の貴族が捕縛された。ここも安全では無い直ちに現在レチェリーが担当しているバルマーハ王国に退避する」
「ゴールゾーラの軍隊ぐらい返り討ちすればいいだろう?強欲さんよ」
不満を漏らしたのはガッダ。実力は確かだ
「今は戦力を見せつけるのは避けたい。大人しく従え」
ちなみにブレカとガッダは絶望的に仲が悪い
「マッサ研究所の退避状況は」
「現在80%完了しています」
「そうか。話は以上だ。行動を開始せよ」
あれから数日俺達はバルマーハ王国に本拠地を移しゴールゾーラ王都内拠点を再建しようとしていた
「レチェリー何とかならんか?」
「ごめんね。それ無理なの」
「王都内の有力者の下僕居るだろ」
「それ全部捕まっちゃったの」
「はぁ?ゴールゾーラ何もんだよ」
「私の下僕を全部綺麗に捕まえる事ができるのは私達と同じ」
「大罪スキル持ちか」
「はぁめんどくさい相手よね」
「バルマーハには居ないよな」
「居るわよ」
「マジかよ」
「まぁ私とは顔見知りなの」
「まさか下僕とか言わんよな」
「色欲の魅了は同じ大罪スキル持ちには効かないのよ」
「そうだったな」
「あとうちに入ってもらうから」
「戦力は多い方がいいからな別にいいけど。まともな奴なんだろうな」
「【怠惰】なだけで他は特に何も無いわよ」
「【怠惰】か...」
「【怠惰】来るの遅くないか」
「それが彼女の取り柄なのよ」
「そうかもう2時間待ってるんだけどな」
更に1時間経過
「やっほぉーレチェリー来たよ〜」
「久しぶりだね。スロウ最高記録じゃない」
「最高記録っておま」
「この前なんて2日遅刻したわよ」
「うんまだマシだ」
「それで話ってなんなの?ふあぁ」
おいレチェリー貴様話通してるんじゃなかったのか
「仲間にならないか?」
「嫌だよ〜めんどくさいもん」
うん予想通り
「我らが持つ拠点の中でも秘匿性の高い拠点にある隠し部屋にある隠扉から入れる部屋。部屋にある家具は全て最高級毎日最高級の食事を3食.勿論3時のおやつもあるどうだ?」
「ぐぬぬ...」
「身支度はメイドにやらせる」
「仕方ないの仲間になるの」
やったぜ!
怠惰が仲間になりバルマーハ王国での勢力の拡大ゴールゾーラ王国の拠点再建を進めて行った
そんなある日あの事件が起こった
バルマーハ王国の滅亡だ
それによりバルマーハ王国拠点の殆どは壊滅
「ゴールゾーラの拠点も再建できてきたしバルマーハは捨てるか」
「でもアイシーが首突っ込んじゃったらしいわよ」
「あんの馬鹿精霊が好き勝手しやがって。あの力がバレると面倒だ。対象は?」
「ミナーベ・ドーカルよ」
は?
「ちょっとアイシー殺してくる」
「やめてよアイシーは使えるんだから」
「あいつに対するバックアップを無くせ。捕まっても助けるな。これが最大の慈悲だ」
「はいはい分かったわよ」
「分かったなら立ち去れ」
「それじゃおやすみ」
数週間後
「よく来たマッサいやネムラ殿」
「ネムラ?ボス誰ですかそ...」
マッサの発言は途中で終わった
「いやいや気づいていたのですか」
「明らかにマッサの行動が不自然だった」
「お見事です。それで御用は?」
「君達にこの組織を売ろう」
「ほう理由は?」
「いやー仲間に死んでもらおうと思ってな」
「粛清しないのですか」
「他の仲間が反対していてな」
「成程。主もこの組織には消えて欲しいと思っていらっしゃる。取引に応じるのはやぶさかでは無いだが主に確認を取らずして判断出来るものでは無い」
「それは構わない。これはちょっとした親交の証のような物だ」
「拠点の場所と幹部の情報ですか。主もお喜びになるでしょう。あと私からもこちらを」
次の瞬間グリードの口にネムラの一部が入っていった
「それではさようなら」
その後なんやかんやで今に至る
「まぁ冗談はここまでにして。契約通りでしょう?」
「これで俺は戦力とラジメガの情報網が手に入る。お前は厄介払いして悪魔王のしがらみから解放されるまさにWinWinだな」
「あとは」
「色欲だな」
「レチェリーの始末それがこの契約を達成する為に必要だ」
「バラハは色欲には気をつけろって言ってた。お前の話が正しければ悪魔王の娘。強さは未知数。あっバラハは暴食な」
「色欲の事で分かってるのは精神支配だけだ。大罪スキル持ちには効かないから安心しろ」
「俺に関しては一応は対策してるが。まぁ信用してくれとしか言えない」
「信用するよ」
そして2人はある扉の前に着いた
「ここがゴールゾーラへの逃走用の道の入口だここで待ち伏せする」
そう言いグリードは扉を開けた
「あらあら遅かったわね」
「あら?暴食ちゃんはいないのね」
色欲の能力は魅了
話をするのは危険...ならこのまま殺すか
「じゃあ私の...」
「鬼神解放・重爆」
「ゲボッ」
「鬼神解放・連撃」
「...レディには優しくしなさ」
「鬼神解放」
「いっ...」
「・破」
その一撃はレチェリーの体を消し飛ばした
「きさまぁー!...許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない」
レチェリーは体が半分になりながらも生きていた
「化けの皮が剥がれたか。だがやる事は変わらない」
鬼神解放・破
は物体を崩壊させる技
1度くらって体が半分残っている
それは褒めるべき事だが
「鬼神解放・破」
「貴様あぁあああああぁあああああああああああああああああああぁぁぁ」
断末魔をあげレチェリーは消滅した
その頃バラハはラジメガのとある拠点の地下室へ来ていた
「うわぁえげつないもん作ったすね。スロウ」
そこには培養カプセルの様な容器に入った
スロウのクローンが大量にあり
その奥の部屋にはスロウの本体がベッドに寝転んでいた
「あれ〜バラハ?久しぶり〜。300年ぶりくらい〜?」
「久しぶりとかよりもなんなんすかこれ」
「あぁこれ〜。いや〜ねボクってほら。面倒くさがりでしょ。怠惰だから。だからね代わりに仕事をしてくれる。ボクの分身?を作ったの。怠惰ってボクがサボりたかったらこういうのもできるんだぁ」
「そうなんすか。それって自分以外のも作れたりするんすか」
「この前レチェリーがね。私のも作ってくれないかしらって頼んできたから。5つだけ作ったんだ」
「これで終わったんですかね?」
「これで死んでなかったら半ばにお手上げ状態だからな」
「それじゃ次はどうするんですか?」
「バラハと合流して帝都に戻る。とりあえず出るぞ」
「えっどうやって出るんですか?ここ30メートルくらいありますよ。階段はあなたがぶっ壊しましたし」
「そらぁしっかり掴まれよ」
「はっはい」
風圧が凄かった
後に彼はそう語った
「バラハ成功したか」
「スロウを無理矢理連れ出してきましたっす」
「色欲のクローンはどうした」
「全部壊しましたっす」
「ボクの苦労がぁ〜」
「それが強欲ちゃんすか。なんで気絶してんすか」
「まぁ色々あったんだよ」
「なるほどっす。それでレチェリーはどうなったんすか」
「しっかり始末した。骨すら残ってない」
「そうすか。じゃあ帰るっす」
それは突然だった
「ネムラかどうした?」
ネムラからの報告
その内容はただでさえ急いでいたゲーゼン達の足を更に急がせる程の事だった
そこはまさに地獄絵図と化していた
家屋は跡形もなく消え去り
地面は割れていた
それに巻き込まれ
大量の人々が死んでいた
そして空中には
ひとつの人影があった
破壊の振り撒くまさに憤怒の化身
それは静かに右腕を振り上げた
「まずい!エンドレ!」
瓦礫の中から小学生くらいの身長の男の子が出てきた
「エンドレ止めれるか」
「もちろん。全てをゼロにゼロ・アドバンス」
振り下ろされようとしていた右腕はピタりと止まった
「よくやったエンドレ。しばらくここで待機だ」
「どうしますか。ゲーゼンさん」
「正体は分からないがこれ以上被害な拡がらない為には殺すしかない」
「そうか分かった。俺も手伝う」
「私の事忘れた訳ではないすよね?」
「ふあぁボクも手伝う。めんどくさいけど」
ゲーゼン達4人は瓦礫の影で作戦会議をした
「下手に近づき戦闘に入るとさらに被害が増える。その為には死角から一撃で仕留める必要がある」
「だったら俺いらなくないですか」
「仕留められなかった時は適当な西側諸国に誘導しそこで戦う。言い方は悪いがおとりだ」
「分かった。とりあえず俺はこの辺りで待機してます」
「バラハも分かったか」
「分かってるすよ」
「ならいい」
作戦会議を終えたゲーゼンは静かにそれに近づき射程圏内に捉えた
ゲーゼンは勢いよく瓦礫の影から飛び出した
そして鬼神開放・破を放とうとした
しかし気づいてしまった
それが豪だという事に
ゲーゼンの中で一瞬の躊躇いが生じた
その数コンマ1秒という時間
力の爆発が生じた
それは瓦礫を灰にした
それと同時にゲーゼンの拳がそれの腹を貫いていた
豪は静かに崩れ落ちる
それをゲーゼンは優しく受け止めた
豪を抱えたゲーゼンの元へ大司祭とミナーベが駆け寄った
そしてミナーベの目付きが変わった
「ゴウを殺したのは誰?」
いつもより低く威圧感のある声でミナーベが問いかけた
「私だ」
ゲーゼンは何も躊躇わず自分が殺ったと答えた
その返答と同時に『嫉妬』が発動した
「どうゆうつもりだ」
ミナーベは落ちてた剣をゲーゼンに突き立てた
「今じゃ殺せない。復讐を使っても」
次の瞬間ミナーベはゴウの遺体を奪い去って行った
大司祭とゲーゼンはそれを黙認した
「表向きにはラジメガによる大規模爆発魔法をゴウ君が自らの命を引き換えに被害を最小限を抑えたという事にしておきます。構いませんか」
「それで頼みます。それと大司祭殿少し人目につかない場所に移動しませんか」
「...分かりました」
「それで話とは」
「大司祭殿いやラジメガ幹部レジスト・リメジク。私からの最初の命令だ。聖光国に我が国へ宣戦布告させろ」
「承知致しました。強硬派の司祭.貴族に根回しを行います」
「頼みますよ。我々は既に戦力を整えています」
「はっ早急に取り掛からせていただきます」
「それでは失礼時間を取らせてしまい申し訳なかった。あとあんたなら気づいているだろうが豪は生きている」
そう言い残しゲーゼンは立ち去って行った
被害は想像を絶するものとなった
帝都西部は完全に壊滅
瓦礫すら残っていない場所もあった
現在は帝都に駐留していた全ての部隊と生き残った聖光国騎士団が救助活動をしていた
そしてゲーゼンは1度城に戻っていた
「お前の妹は逃げたぞ」
「そうですか。スキルは死んでも効果残るんですね」
「あぁそうみたいだ。ちょっと着いてきて欲しいとこがある」
「えっどこですか」
「森の中にあるちょっとした洞窟だ」
「悪魔王か...また厄介な奴が参加してたとはな」
グローディは珍しくめんどくさそうな顔をした
「グローディさん。悪魔王について何か知ってるんですか」
「あぁ知ってるさ。それより今はこやつの呪いを解く必要がある」
「僕に呪い?」
「お前には今悪魔王からの命令には逆らえない呪いが掛かっている。今解くしばらく大人しくしておれ」
グローディはグリードの頭に手をかざし何かを詠唱し始めた
「これでいいじゃろう。具合はどうじゃ」
「はい大丈夫です」
「そうかなら。ワシはこれより少し用事がある。ゲーゼン.グリード悪いが今日はここまでだ」
グローディは洞窟の奥へと静かに消えていった
悪魔王は焦っていた
いや恐怖していたという方が正しい
このゲームでの負けは死を意味するから
悪魔王は今すぐ今居る場から逃亡しようとした
だがそれは間に合わなかった
漆黒の空に割れ空から
1つの本を片手に抱えた黒髪の少女が降りてきた
「ゲームオーバーです。悪魔王。今から貴方をルールに則って殺します」
それは何を隠そう
閻魔だった
「クリスティーナ...」
閻魔は持っていた本をパラパラと開くと本から文字が飛び出した
それは繋がりある言葉が浮かび上がった
「『エクセキューション』」
第2部〈完〉


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皆さんお待ちかねかどうかは知りませんが第2部開幕です